電子マネーはスリル、ショック、サスペンス

韓国には通勤定期が無く――あるのだけれど日本とはシステムが違うのでボクはメリットが無く使っていない――日本で言うところのSuicaみたいなもの、T-moneyというものを使って毎日地下鉄に乗ってる。地下鉄は初乗りが900Wと安く、自分も自宅の最寄駅から13駅ばかしある事務所に通っているのだけれど料金は片道たった1000WなのでT-moneyにちょこちょこチャージしながら使っていた。だけれどもT-moneyというものはSuicaなどの日本の電子マネーに比べて反応が格段に悪くて、それで困ることが多々ある。

要はあの「ピンポーン」となって、あのなんていうんですか、あの扉みたいなのが閉まることが頻発するのだ。おそらく一回ピッとやって入るところを、反応が悪いのでぐぐぃっと押し付けてしまうことによって1回目のピッの後にもう一度反応してしまい、2度目のピッは既に入場したことになっているから、改札としては「貴様は入場しとるのに出てへんやないか」となってバタンと扉を閉めてしまうのだろうと推測される。日本であれば駅員さんに「すいません。ピッとやればいいところを、ぐぐぃってやってしまったので取り消してください」と言えば済む話なのだけれど、ここは韓国である。まず駅員さんがいない。改札に駅員がいるところは稀だと言わざるを得ない。なんかたまに見かけるのだけれど、彼らはいつもどこにいるのだろう?そして、何といってもボクは韓国語が話せないのである。駅員にお願いする以前の話だ。片言で話すぐらいはできるが、「ピッ」とか「ぐぐぃ」とか説明するだけのボキャブラリはボクには無い。

そんなこんなで改札の前で途方に暮れることになるのだ。これもう数回やらかしている。解決策はいろいろ頑張るしかない。そういうことがあるので毎日入場と退場で計4回はスリル満点の改札突破ミッションに挑まなければならない。失敗すると超絶面倒くさいことになるのでこれは本当に緊張する。最近は少し慣れてきたためにチャージ金額を増やすことにしている。チャージしている金額が少なければ最悪捨てて買いなおすという手もできるが、それをできないようにするのだ。今は平均10万W(1万円弱)くらいチャージするようにしている。それが韓国を生き抜くために必要な金額なのである。

で、あの扉の呼称を調べたらフラップドアと言うらしいことがわかったので一つ賢くなった火曜日でした。